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相続人同士の相続トラブル防止のために遺言書を活用

遺言書を作成することは、無用な相続トラブルを防ぐことに役立ちます。
相続手続きにおいて、たとえどんなに仲の良い兄弟間やご親族間であっても、相続手続きで揉めてしまい、裁判にまで発展するケースは決して珍しくありません。

こちらのページでは、遺言書を作成することでどのようなトラブルを防止できるのかについてご説明いたします。

遺言書の有無で相続手続きの流れが異なります

遺言書を活用することで回避できるトラブルをご説明する前に、相続が発生したときの流れを確認する必要があります。

遺言書がない場合

被相続人が遺言書を作成していなかった場合や遺言書が見つからなかった場合には、相続人全員で集まって、被相続人の財産を誰にどのように分割するかを決定する「遺産分割協議」を行うこととなります。

不動産や預金など様々な財産が相続の対象となりますので、一般的なご家庭であっても、 1000万円単位の大きな金額の財産が動くのも全く珍しいことではありません。

このような大金が絡む問題となると、どんなに仲の良いご家庭やご親族間であっても揉め事になってしまいそうだということは、ご想像いただけるのではないでしょうか。実際に、遺産分割協議での話し合いがスムーズにいかず、相続人間でトラブルに発展するという状況は増加傾向にあり、当センターにご相談にいらっしゃる方も増えております。

遺言書がある場合

しかしながら、被相続人の遺言書がある場合は、原則として遺産分割協議を行う必要はありません。遺言書の内容に従って相続手続きを行えばよいので、他の相続人と話し合ったり合意を得たりすることは不要です。
したがって、相続人間での話し合いの中で起こりうるトラブルは、遺言書を作成しておくことであらかじめ回避することができるのです

では、遺言書を作成することで具体的にどのようなトラブルを回避することができるか、事例をもとに一緒に見ていきましょう。 

遺言書を活用することで回避できるトラブル

不動産を相続するケース

例えば、被相続人の住んでいた自宅(土地・建物)3000万を相続するケースで、 相続人が兄弟3人であった場合、自宅をどのように分けるのが合理的でしょうか。
兄弟で平等に3分の1ずつ相続しようとするのであれば、現物を3人で分割するか(現物分割)、自宅の売却代金を3分割し、1000万円ずつ受け取ることとなるでしょう(換価分割)。

そうではなくて、長男が自宅を相続したいという場合は、次男や三男は自宅をもらうことができませんので、平等な相続を実現するために、長男は次男と三男に対して代償金を支払う必要があります(代償分割)。しかし、その代償金の金額に納得がいかなかったり、そもそも多額の代償金を支払うことが難しかったり等といった事情があると、やはり相続手続きが長引いてしまうのです。

もし不動産を長男に相続させたいとお考えなのであれば、あらかじめそのようなトラブルの起こらないよう、平等な相続を実現する内容を示した遺言書をきちんと残しておくことで、兄弟喧嘩を防ぐことができます。
このときの遺言書には、「長男には自宅を相続させ、次男と三男に代償金○○万円支払う」という旨の内容を示しておくことが考えられます。

家族関係が複雑で話し合いを行いにくいケース

お子さんがいらっしゃらないご夫婦の場合には、配偶者と姑や、夫と妻の両親などといった間柄で遺産分割協議書を作成しなくてはならなくなります。関係性が非常に良好であれば問題はありませんが、音信不通であったり関係性が良くない場合には、そもそも話し合いを行うことが困難というケースもあるのです。

そのほか、遠方に住んでいて話し合いに参加しにくい相続人がいたり、被相続人に前妻(夫)の子がいるが連絡がつかない等という事情で、相続人間全員で遺産分割協議を行うことが難しいということも想定されます。
近年は、認知症を患った相続人がおり、手続きが複雑となる事例が多い傾向にあります。

こういったケースであっても、遺言書があれば遺産分割協議を行う必要がなくなりますので、スムーズに相続手続きに移行することができるようになります。
(※認知症の相続人が遺言執行者に指定されている場合など、成年後見人を立てる必要があるケースもあります。詳しくは当センターまでお問い合わせください。)

遺産分割の内容で争うケース

遺産分割協議で決定した内容を有効に扱うためには、相続人全員が合意していることの証明として、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名押印をする必要があります。
ところが、遺産分割の内容に納得していない相続人がいて、合意を得られないために相続手続きが進まないといった事例が頻繁に発生しています。
そのほか、相続人のうちの1人が勝手に遺産分割方法を決定し、他の相続人に合意を強要してくるといったケースもあります。

このような状況を放置すればするほど、相続人による遺産の使い込みや、新たな相続が発生し権利関係が複雑になる等といった、新たな紛争を将来するリスクが高まってしまうのです

あらかじめ遺言書を作成し、誰にどの財産をどのように分割するかをあらかじめ示しておけば、遺産分割の内容を決定する段階におけるこういった相続人同士の揉めごとを避けられたはずです。

(※ただし、相続人全員の反対があれば遺言書の内容に従わない相続手続きが行われる可能性もあります。)

遺言書の書き方については、併せてこちらもご確認ください。

遺言書に関するお悩み事はぜひ専門家にご相談を

遺言書は、ご家族のきずなを守るための重要な契約書なのです。
もっとも、遺言書を作成すれば全ての相続トラブルを回避できるというわけではありませんが、遺言書を作成しておくことで、事前に回避できる無用な争いを生むリスクを大幅に減らすことができるのは間違いありません。円満な相続手続きの実現のためにも、ぜひ皆様に遺言書をご活用いただきたいと考えております。

「私も遺言書を作成した方がいいのかな?とお悩み中の方には、一度相続に詳しい専門家の相談を受けることをおすすめいたします。

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