1)失踪宣告の場合
失踪宣告をすると、行方不明になっている相続人は死亡したとみなされます。
そうすることによって、遺産分割手続の停滞を解消し、相続財産の名義変更等を進められるようにするのです。
ただし、失踪宣告をしたからといって、行方不明になっていた相続人の相続分が消えるわけではないので注意が必要です。
失踪宣告が認められると、その人はいつ死亡したことになるのでしょう?
それは、その人が最後に生存していることが確認されたときから7年を経過した時点となります。
- 大災害や船の沈没、戦争など特別な危難に遭遇したことが行方不明の原因である場合には危難の時点となります。
例えば、被相続人Aが死亡して相続が発生したときに、Aの相続人B、C、DのうちBが行方不明なのでBの失踪宣告をしたとします。
Bが行方不明になったのはもう10年以上前だったとしたら、失踪宣告によりBが死亡したとされる時点は Aの相続開始より以前となります。
このような場合、もしBに子供がいたりすると、その子がBに代わって代襲相続することになります。
この他にも、失踪宣告をめぐる様々な法律問題が発生することが考えられるので、注意しなければなりません。
2)財産管理人を選任する場合
相続人のひとりが行方不明になってから、そんなに長い年月が経っていない場合に有効な手段が家庭裁判所に不在者財産管理人の選任をしてもらう方法です。
不在者財産管理人は、行方不明になった人の財産を管理したり、不在者に代わって遺産分割に参加することができます。
このように、相続人のなかに行方不明者がいても、きちんとした法的手続を経ることで遺産分割をすることができます。
逆に言うと、上記のような法的手続を経ないといつまで経っても相続財産を具体的に各相続人に配分することができず、宙ぶらりのままになってしまいます。
どちらの場合も、裁判所への提出書類の作成が必要となりますが、こちらについても、お気軽にお問合せください。
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